グランスマートで建具を選ぶとき、多くの人は「開き戸にするか、引き戸にするか」までは考えます。
でも、その先の細かな仕様まで意識して検討する人は意外と少ないのではないでしょうか。
実際には、選ぶ種類によっては床にレールが付いたり、ソフトクローズが使えなかったりと、暮らし心地に直結する違いがあります。
打ち合わせの段階で整理しきれないまま進めてしまうと、「もっと考えておけばよかった」と後悔につながりがちです。
今回は、一条工務店グランスマートの建具について、実際に住んでわかったポイントも交えながらまとめています。
打ち合わせ前に読んでおくと、迷わず自分に合った建具を選べるようになりますよ。
建具の色は4色から選べるが、全室統一
グランスマートの建具は、4色のカラーバリエーションから選べます。

ひとつ注意したいのは、建具の色は家全体で統一されるという点です。
「トイレだけ別の色にしたい」といった、部屋ごとの個別変更はできません。
床は階ごとに色を変えられるオプションがありますが、建具はその自由度がなく、一条ルールで全館同じ色になります。
「床に合わせて建具も変えたい」と思っても、そこは選べない部分です。
ただし、キッチンや洗面台などの住設の扉色は建具とは別で選択可能です。
たとえば「建具はライト、キッチンはホワイト、洗面台はグレー、トイレ収納はピュアホワイト」といった組み合わせも問題ありません。
我が家がホワイトを選んだ理由
我が家が選んだ建具カラーはホワイトです。
理由は大きく2つあります。
ドアが多くなるので壁紙に合わせて目立たせたくなかった
平屋はどうしてもLDKまわりにドアが集まりやすい間取りです。
2階建てでも回遊動線を取り入れると同じように建具が増えていきます。
当初はグレーを選ぶつもりでしたが、間取りが固まっていくにつれ、ドアの多さが気になるようになりました。
そこで最終的にホワイトへ変更しました。
ドアが多い空間で濃い色を選ぶと、どうしても一枚一枚の存在感が強くなります。
その点、壁紙と近い色のホワイトなら、建具を空間に自然に溶け込ませることができます。
“そこにあるのが当たり前”という雰囲気に整えられると感じ、この色を選びました。
建具の存在感を抑えたかった
一条工務店の家は、建具の数を増減しても基本的に価格が変わりません。
一般的なハウスメーカーのように「ドアを減らしてコストダウン」という発想が通用しないため、我が家では音対策としてあえて建具を多めに採用しました。
テレビの音も、ドアを1枚挟むより2枚挟んだ方が格段に伝わりにくくなります。
一条工務店の家は音がとても響きやすいので、音に敏感な方は建具の配置や防音ドアなど、何らかの対策をしておくと安心です。
普段は開けっぱなしでも、必要なときにサッと閉めて音を遮れるのは大きなメリット。
建具の数は多いけれど、空間の中で主張しすぎないようにしたくて、我が家はホワイトを選びました。
部屋の建具の種類と特徴
グランスマートで選べる部屋の建具は5種類です。
それぞれの特徴と、床にレールができるかどうかをまとめました。
開きドア|レールなし

床にレールがなく、段差もありません。
取っ手はプッシュプルハンドルで、押すと開き、引くと閉まるシンプルな仕組み。
両手がふさがっている時でも、体で軽く押すだけで開けられるのでとても使いやすいです。
このタイプの取っ手は、グランスマートとグランセゾンでは標準仕様として採用されています。
さらに、これまでグランセゾンでしか選べなかったハイドアが、2026年からはグランスマートでも採用可能になりました。
デザイン性や開放感を重視したい方にとって、選択肢が広がった形です。
また、ペット用のくぐり戸をオプションで採用できるのはこのタイプのみです。
引き戸(インセット・アウトセット)|レールなし

床にレールがなく、子どもや高齢の方でも安心して使えます。
インセット・アウトセットの違いについては別記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
折戸|レールなし
折戸のレールは上部のみで、床にはありません。
掃除がしやすく、足元もすっきりします。
取っ手は開きドアと同じくプッシュプルハンドルを採用。
押す・引くの動作だけで開閉できます。
トイレやファミリークローゼットなど、限られたスペースを有効に使いたい場所で選ばれることが多い建具です。
折れる部分は中央ではなく、収納に使われる折戸とはタイプが違います。
ソフトクローズ機能はありません。
防音ドア|レールあり(+段差あり)
防音ドアは、オプションで採用できます。
床にレールができ、入り口に段差が生じます。
ドア枠が付くためです。バリアフリーの観点から気になる方は事前に確認しておきましょう。
防音ドアの最大の特徴は、扉の下に隙間がないことです。
通常の建具はすべて扉の下に隙間があります。これはロスガードによる換気のために、空気の通り道をわざと確保しているためです。
防音ドアを採用すると、以前は個別換気(専用の換気扇)が採用されていましたが、現在は室内にロスガードのRAとSAが両方付くようです。
地域や時期によって異なるため、採用する場合は設計士さんに確認が必要です。
我が家の打ち合わせ中は個別換気だったこともあり、採用を見送りました。
格子引き戸|レールなし
和室だけに付けられるオプションで、仕様は次のようになります。
床は段差なしでフラットですが、白っぽい枠とマグネットが付きます。
扉は2枚タイプと3枚タイプのどちらかを選べます。
色は「ヒノキ」と「ブラックパイン」の2種類。 ガラスは 「かすみ」 と 「透明」 の2パターンがあります。
我が家は和室がないため採用していません。
10万円ほどのオプションですが、見た目は旅館のような高級感があります。
ガラス戸の種類
ガラス入りの建具は「親子ガラス戸」または「スリットスライダー」から1か所を標準で選べます。
ガラスは透明とかすみの2種類があります。
親子ガラス戸は、親扉だけでなく子扉にもガラスが入ったデザインです。
開き戸タイプ・引き戸タイプのどちらでも選べ、親子ではなく片開き(シングル)タイプを選ぶこともできます。
我が家では玄関からリビングに続く場所に採用しました。
光を取り込みつつ視線を遮りたい場所にはかすみガラスがおすすめです。
収納の建具の種類と特徴
収納扉は部屋のドアと仕様が異なります。
こちらも床のレールの有無を含めて整理しました。
開き戸(観音戸含む)|レールなし

床にレールはなく、すっきりした足元になります。
折れ戸|レールあり

収納の折れ戸は床にレールができます。
部屋用の折戸(レールなし)とは異なる点なので注意してください。
引き違い戸|レールあり

引き違い戸も床にレールができます。
掃除の際にレールにホコリが溜まりやすい点は頭に入れておきましょう。
なお、収納扉はフラットなデザインで取っ手は片面のみ、ソフトクローズはありません。
ウォークインクローゼットやパントリーのドアは例外で、部屋のドアと同じ仕様になる場合があります。
部屋のドアと収納のドアの違い
同じ「ドア」でも、部屋用と収納用では仕様が異なります。

部屋の扉
ドアの中央に凹みのある立体的なデザインで、表裏両面に取っ手があります。
素材も両面同じです。
ソフトクローズ仕様のため、ドアがバタンと閉まらずゆっくり閉まります。(折戸を除く)
収納の扉
凹凸のないフラットなデザインで、取っ手は片面のみ。
ソフトクローズにはなっていません。
引き戸・折戸タイプの場合、床にレールができます。
折戸は裏面の素材が異なります。
ただし、ウォークインクローゼットやパントリーのドアは、部屋のドアと同じ仕様になる場合があります。
その他の建具:3枚引き戸

我が家のウォークインクローゼットには3枚引き戸(正式名称:3本引き戸パネル)を採用しています。
和室や子ども部屋の間仕切りとしても人気のある建具です。
この引き戸は吊りタイプなので、床にレールがありません。
その代わり、床の数か所にマグネットが埋め込まれていて、扉をその位置で固定する仕組みになっています。
ただ、このマグネットが少しクセ者です。
マグネットにしっかり吸着していないと、扉がブランコのようにふらつき、斜めに入り込んで隣のレーンのマグネットに誤ってくっついてしまうことがあります。
一度こうなると手では外れず、薄くて硬い定規のようなものを差し込んで剥がす必要があり、かなり固いです。
床を傷つけそうで、扱うときは少し気を使います。
引き戸自体はとても気に入っていますが、使い方に少し注意が必要。
この点を知っておくと、採用するときの判断材料になります。
なお、3枚引き戸を選んでも 追加料金はかかりません。
まとめ
建具は毎日何度も触れるものだからこそ、「なんとなく」で決めると後から気になりがちです。
開き戸か引き戸かだけでなく、レールの有無・ソフトクローズの有無・防音対策まで、打ち合わせ前に整理しておくと迷わず選べるようになります。
一条工務店グランスマートの建具選びで特に押さえておきたいポイントをまとめると、次の通りです。
- 建具の色は全室統一のため、早めに方向性を決める
- 防音ドアは床に段差が生じる
- 収納の折戸・引き違い戸は床にレールができる
- 3枚引き戸のマグネットは使い方に少しコツがいる
これらを知っているかどうかで、打ち合わせの質がぐっと変わります。
グランスマートの建具について「もっと詳しく知りたい」「他の設備との組み合わせも気になる」という方は、ぜひ他の記事もあわせて読んでみてください。
我が家の選択が、あなたの家づくりのひとつの参考になれば嬉しいです。
※この記事は一条工務店グランスマートに実際に居住した体験をもとに作成しています。設備の仕様は時期・プランによって異なる場合があります。詳細は担当設計士へご確認ください。
