一条工務店といえば「ロスガード」と呼ばれる第一種換気システムが有名ですが、家の中にはもうひとつの換気システムが存在します。それが「個別換気」です。
トイレ・浴室・キッチンそれぞれに設置された換気扇のことで、ロスガードとは独立して外と直接つながっています。
今回は、グランスマートに住んで実感した個別換気の使い方・フィルター選び・後悔ポイント・かってにスイッチとの組み合わせまで、まるごとレポートします。
「個別換気」とは?ロスガードとの違い
一条工務店の換気システムは大きく2種類に分かれます。
| 換気システム | 対象場所 | 外気の影響 | 制御方法 |
|---|---|---|---|
| ロスガード (第一種換気) | 居室全体 | 熱交換で最小限 | 24時間 集中管理 |
| 個別換気 | トイレ 浴室 キッチン | 温度・湿度の影響をそのまま受ける | 短時間 各換気扇で個別に動作 |
個別換気は外と直接つながる仕組みになっているため、外気の影響を受けやすいのが特徴です。
この構造があるからこそ、外からの風音や話し声が室内に伝わりやすくなる点も覚えておきましょう。
トイレの換気扇|センサー付きの照明連動型
かってにスイッチとの組み合わせ|換気扇連動タイプが超便利

トイレは、人感センサーで照明がつくと同時に換気扇も自動で動く仕組みになっています。スイッチ操作が不要で消し忘れの心配もありません。
一条工務店では、特に希望を出していなくても、担当設計士がこの自動タイプを標準的に提案することが多いです。
換気扇が動き始めるタイミングは、好みに合わせて次の2つから選べます。
- 入ったときに動かす
- 出たあとに動かす
また、換気扇の運転時間も調整可能です。
💡 かってにスイッチとは?
パナソニックの人感センサー付きスイッチのことです。人が近づくと自動で照明がつき、しばらくすると自動で消えるため、スイッチを操作する手間がありません。
夜中のトイレで「まぶしすぎる」と感じる場合は、深夜だけ明るさを落として点灯する「ほんのり点灯モード」対応タイプを選ぶと便利です。ただし対応している照明器具が限られる点に注意が必要です。
換気扇フィルターの貼り方とサイズ
トイレの換気扇にはフタが付いているため、普段は穴の存在をほとんど意識しません。
しかしフタを外して覗くと外につながる開口部があり、外部と空気がつながっているのが分かります。

外壁側には目隠しの枠があるので丸見えにはなりませんが、虫が入り込める構造になっています。フィルターを貼っておくと安心です。
フィルターを貼るときは、換気扇の複雑な形状に合わせて必要な部分に切り込みを入れてフィットさせる必要があります。

我が家では市販の「フィルたん」15cmタイプを愛用しています。
カット作業が面倒な場合は、最初から丸型になっているフィルターを選ぶと手間が減ります。
トイレの換気扇は純正フィルターが用意されていない箇所です。入居時にフィルターを貼っておくと掃除がラクになるうえ、虫の侵入も防げます。
ただし長期間貼りっぱなしにすると粘着部分が残ることがあるため、我が家では隔月で交換するようにしています。
我が家は換気扇の位置を便器の真横・上のあたりにしてしまったため、フィルター交換や掃除のときに脚立が置きにくく、作業がしづらいのが難点です。
これから位置を決める場合は、便器より前側に配置して、脚立をしっかり置けるスペースを確保するのがオススメです。
ちょっとした違いですが、トイレは狭い空間のため、後々のメンテナンス性が大きく変わります。
浴室の換気扇|タイマー付き
タイマー付き・強弱の切り替えなし

浴室の換気扇はタイマー付きタイプです。風量の強弱を切り替えることはできず、常に一定の換気量で運転します。入浴後にタイマーをセットしておけば自動で止まるため、消し忘れ防止になります。
換気扇は天井に取り付けられます。
フィルターはトイレと別サイズ
浴室の換気扇にフィルターを貼る際は、トイレとサイズが異なる点に注意してください。
我が家では「フィルたん」20cmタイプを使用しています。まとめ買いするときはサイズを混在させないよう気をつけましょう。
キッチンの換気扇|IHクッキングヒーター連動型
キッチンでは、IHクッキングヒーターを使うと同時に照明がつき、換気扇も自動で回り始める仕組みになっています。
スイッチを押す必要がなく、消し忘れの心配もありません。
換気扇の風量は、3段階から好みに合わせて調整できます。
換気扇の種類はキッチンによって異なる
一条工務店のレンジフードは、選ぶキッチンの種類によって異なる換気扇が付きます。
たとえば同じグレイスキッチンでも、3尺壁付ハイカウンタータイプとワイドカウンタータイプでは換気扇の仕様が違います。採用時期による差異もあるため、スターフィルターなどを使う場合は実際に新居のレンジフードを確認してから購入するのがおすすめです。
我が家は3尺壁付ハイカウンタータイプのグレイスキッチンで、フィルターレスタイプの換気扇です。

整流板を外すと内部の穴が見える仕様です。オイルパックを外すとシロッコファンが取り出せます。

外から見ると、四角い形の排気口が付いているのが分かります。

トイレや浴室の排気口も形は少し違いますが、どれも似たような外観です。
そして換気扇を回すと、外でも「ゴーッ」という排気音がしっかり聞こえるほど音が伝わります。
それだけ外へ直接排気しているということです。
差圧感応式給気口|キッチン換気との連動のしくみ
キッチンのレンジフードは排気量が大きいため、高気密住宅では運転すると室内の気圧が下がりやすくなります。料理中に玄関ドアが重く感じるのは、この負圧が原因です。
負圧になると新しい空気が入ってこず、換気がうまく機能しなくなります。このとき自動で働くのが差圧感応式給気口です。
レンジフードを回したときに生じる室内外の気圧差を感知して自動で開く給気口で、電気もファンも使わず、内部の弁が気圧差で開くことで外気を取り込みます。

差圧感応式給気口の特徴
- 設置場所は外壁面(冷蔵庫の上が多いが変更も可能)
- 窓の下には設置できるが、上には設置不可
- レンジフードとはある程度距離を離して設置する必要がある
- フタに純正フィルターが付いている
- 強風の際はロックできる

入居当初は市販の「フィルたん」を貼っていましたが、給気量が落ちると感じたため現在はフィルターなしで使用しています。純正フィルターの定期交換で対応するのがおすすめです。
キッチン換気扇のオプション
キッチン換気扇には機能面でのオプションが2つあります。
キレイツモフード(ほっとくリーンフード)
パナソニックの「キレイツモフード」は「10年間ファン掃除が不要」というキャッチコピーで知られるレンジフードです。
家づくり中は採用するつもりでいましたが、実際に使っている方のブログやレビューを読み込んだ結果、思ったほど掃除がラクにならないケースも多いと判断し、我が家では採用を見送りました。現在はスターフィルターを使って運用しており、今のところ掃除に困ることはありません。
とはいえ感じ方には個人差があります。採用を検討している方は複数の方の感想を参考に、自分の掃除スタイルに合うか判断してみてください。
電動密閉式シャッター
電動密閉式シャッターは、レンジフードのスイッチに連動してシャッターが自動で開閉し、外からの風や音の侵入を防ぐ設備です。
家づくり中に深く調べず不採用にしてしまい、これが住み始めてからの大きな後悔ポイントになりました。最終的に築1年半でリフォームしています。
風が強い地域や音に敏感な方には、新築時にオプションで採用することを強くおすすめします。
キッチン換気扇の高さ
ここでいう「高さ」とは、キッチン天板からレンジフード下端までの距離のことです。
4種類から選べますが、天板の高さや下がり天井の有無によってはすべて選択できないこともあります。
- 800mm
- 850mm
- 900mm
- 950mm
高さが高いほど頭をぶつけるリスクは減りますが、換気性能はやや落ちます。
我が家はキッチン天板850mm・レンジフード高さ900mmの組み合わせを選びました。頭をぶつけたくないという理由のほか、レンジフード上部にクロスの隙間を作りたくなかったことも理由のひとつです。

担当設計士に確認したところ、この高さの組み合わせなら上部に隙間ができないと教えてもらいました。実際、我が家のレンジフード上には隙間がありません。
まとめ|個別換気で後悔しないためのチェックリスト
3箇所の個別換気を振り返ると、それぞれに「住んでから気づいたこと」がありました。設備選びは打ち合わせ時にしか決められないものが多いため、事前に知っておくと選択肢が広がります。
- トイレ換気扇は照明連動センサー式。フィルターは15cmが適合
- かってにスイッチの換気扇連動タイプは消し忘れ防止に特に有効
- 夜中のまぶしさ対策には「ほんのり点灯モード対応」タイプを打ち合わせ時に確認
- 浴室換気扇はタイマー付き。フィルターはトイレと違う20cmサイズ
- キッチン換気扇はキッチンの種類によって仕様が異なる。スターフィルター購入前に要確認
- 差圧感応式給気口はキッチン換気と連動する補助給気口。市販フィルターは給気量が落ちる場合があるため純正推奨
- 電動密閉式シャッターは風の強い地域・音に敏感な方に特におすすめ。新築時のオプション採用が後悔なし
- 個別換気は外と直接つながるため、音・温度・湿度の影響を受ける点を事前に把握しておく
※この記事は一条工務店グランスマートに実際に居住した体験をもとに作成しています。設備の仕様や価格は時期・プランによって異なる場合があります。詳細は担当設計士へご確認ください。

