一条工務店で家づくりを検討していると、必ず耳にするのが第一種換気システム「ロスガード90」です。
「全館加湿・全館換気でメンテナンスの手間が少ない」と言われていますが、実際の使い心地や、引き渡し後のメンテナンスがどのくらい大変なのかは気になるところですよね。
今回は、ロスガードの中でも特に「うるケア」のメリット・デメリットや、フィルター交換の一部始終をわかりやすく解説します。
一条工務店の換気システム「ロスガード90 うるケア」とは?
一条工務店の換気システムといえば「ロスガード90」が有名ですが、「ロスガード90 うるケア」はそこに全館加湿機能を追加したモデルです。
パナソニックと共同開発されており、24時間換気を行いながら冬場の乾燥を防げる点が大きな特徴です。
グランスマートでは標準仕様として搭載されています。
我が家が「さらぽか」ではなく「うるケア」を選んだ理由はこちらで紹介しているので参考にしてください。
地域性から考える「うるケア」のメリット・デメリット
全館加湿ができる「うるケア」ですが、建てる地域の気候によってその恩恵や捉え方は少し変わってきます。
メリット
- 冬場の乾燥対策になる:一条工務店の家は床暖房を使用すると乾燥しやすくなるため、冬場にスイッチひとつで加湿できるのは大きなメリットです。うるケアはリモコンで加湿をON/OFFできるので、夏はOFF、冬はONという使い方が可能です。
- 手間がかからない:自動給水のため、日常のメンテナンスは不要です。加湿器を各部屋に置いて毎日給水したり掃除する手間に比べれば、非常にスマートに湿度管理ができます。また、サーキュレーターが天井に付かないので、通常のロスガード90よりメンテナンスする場所が増えるということはありません。
- 追加費用のバランスが良い:グランスマートでは標準仕様、他のシリーズではオプションで導入できます。オプションで採用する場合も10万円程度で、さらぽかと比較すると大幅にコストを抑えることができます。
デメリット
- 地域によっては加湿が足りない:我が家は積雪地域にありますが、うるケアだけで冬の平均湿度が48%ほどあります。日中も40〜60%の範囲で安定しているため、追加の加湿は特に必要ありません。一方、太平洋側の冬の乾燥が厳しい地域では、うるケアだけでは加湿が追いつかず、別途加湿器を併用しているご家庭もあります。住む場所によって必要な加湿量は大きく変わるため、自分の地域の気候を確認しておくと判断しやすいです。
「お手入れ」ランプの仕組みと各フィルターの交換周期

「お手入れ」ランプは汚れセンサーではなく”タイマー”
ロスガード90 うるケアの壁リモコンについている「お手入れ」ランプは、フィルターの汚れを検知して点灯しているわけではありません。
内部の汚れ具合とは関係なく、一定期間が経つと自動で点灯する仕組みになっています。
実際の汚れを知らせるものではなく、「そろそろお手入れの時期ですよ」というリマインダーとして捉えるとわかりやすいです。
点灯したタイミングを目安に、推奨されている周期に合わせて各パーツをメンテナンスしていくのが安心です。
メンテナンス後はリセット操作が必要
お手入れが終わったあとにリモコンの該当ボタンを長押ししてリセットしないと、ランプは消えません。
「掃除したのにまだ点いてる…」という場合は、リセット忘れの可能性が高いです。
各フィルターの交換周期一覧
一条工務店公式で推奨されている各フィルターの交換周期は以下の通りです。
| メンテナンス対象パーツ | 推奨される交換・お手入れ周期 |
| ロスガード本体フィルター | 6ヶ月〜1年で交換 |
| 天井の排気口(RA)用フィルター | 6ヶ月で交換 |
| 防虫袋 | 1年で交換 |
【うるケア】本体のメンテナンス手順
換気システム本体の「スペシャルメンテナンス(フィルター交換)」の手順と感想をまとめました。
今回は本体フィルターと防虫袋の確認を合わせて行っています。
「夏場に交換すると虫が飛び出してくるのではないか」と不安に思う方も多いですが、我が家がこれまで交換した際はそういうことはありませんでした。
フィルター交換の5ステップ
作業前に、ロスガードの運転ボタンを長押しして運転停止しておきます。

ステップ1:虫袋を引き出す

交換目安は1年です。虫の多い夏季終了時の交換が推奨されています。
これまで数回の交換では、小さい虫は入っているものの、大きな虫は見たことがありません。
ステップ2:給気フィルターを引き出す

フィルターの交換目安は6ヶ月〜1年です。
枠からフィルターを外します。
フィルターには向きがあるため、枠から外す前に向きを確認しておくとこの後の作業がスムーズです。
掃除機でのホコリの吸い取り目安は2〜3ヶ月ですが、正直なところ掃除機で吸っても見た目の変化はあまりありません。
ステップ3:内部の確認・掃除

フィルターを取り出した内部が汚れていれば、掃除機や拭き掃除をします。
ただし内部は発泡スチロール素材のため、アルコールスプレーをかけると溶ける恐れがあります。
除菌したい場合も、乾拭きか水拭き程度にとどめておくのが無難です。
ステップ4:新しいフィルターと虫袋への交換
必ず向きを確認して枠に同じようにセットします。
ステップ5:元に戻して完了
引き出した順番とは逆の手順で、新しいフィルターを差し込んで完了です。
ロスガードの運転ボタンを押して運転を再開させます。
本体メンテナンスは意外と簡単
「虫がいそう」「構造が難しそう」とつい身構えてしまうロスガード本体のメンテナンスですが、実際にやってみると驚くほどあっさり終わります。
リモコンの「お手入れ」ランプは点灯に気づいたタイミングで早めに対応しておくのが安心です。
放置すると汚れが溜まりやすくなるので、気づいたらサッとやるくらいの気持ちで十分です。
交換用フィルターが入った段ボールには日付を書き込める欄があるので、交換履歴がひと目で分かって便利です。

天井の排気口(RA)フィルターのお手入れ方法
普段の生活の中で特にホコリが溜まりやすいのが、天井にある「排気(RA)」部分のフィルターです。
家の中の汚れた空気はRAを通じてロスガード本体へ送られ、熱交換後に外へ排気されます。
そのため、家中のホコリが集まりやすい場所と言えます。

RAは天井に2個設置されるのが一般的で、2階建ての場合は2階の廊下など共用部分に、平屋の場合は玄関ホールまたは廊下に付くことが多いです。
RAの基本メンテナンス

一条工務店公式で推奨されているRAの掃除方法と周期は以下の通りです。
| メンテナンス対象パーツ | 推奨されるお手入れ方法と周期 |
| 排気グリル(上の写真部分) | 毎月掃除機で吸う |
| RAフィルター | 2〜3ヶ月ごとに掃除機で吸う 汚れがひどい場合は水洗いする フィルターは6ヶ月で交換 |
市販フィルターの効果と限界
我が家では、毎月の掃除が面倒なので、市販の不織布フィルター(東洋アルミ「フィルたん」)を貼るようにしています。
1〜2ヶ月ごとに貼り替えると、ホコリがびっしり付いているのが目に見えて分かるので、効果は実感しやすいです。

ただ、表面を不織布でガードしていても、徐々に内側の純正フィルターも黒ずんできます。
市販フィルターだけで汚れを完全に防ぐのは難しいため、純正フィルターは6ヶ月〜1年の周期で交換する必要があると言えそうです。

⚠️市販フィルターの使用は公式では非推奨
市販フィルターを貼ること自体は公式では推奨されていません。
そのため、使用する場合は自己責任になります。
純正フィルターの交換
純正フィルターは排気グリルのさらに奥(内部)に取り付けられているパーツです。
取り外したフィルターの切り込み位置に合わせて新しいものを差し込むだけなので、作業自体はとてもシンプルです。
ただし、交換作業を行う際は本体フィルターの交換と同じように、必ず「運転を停止 → 作業 → 再開」という手順を守ることが大切です。
運転したまま作業するとホコリなどがダクト内に吸い込まれてしまう恐れがあるため注意が必要です。

まとめ
今回は「ロスガード90 うるケア」のメリット・デメリットと、本体およびRAフィルターのメンテナンス方法を紹介しました。
加湿効果については、住む地域の湿度環境によって実感の差が大きく、積雪地域の我が家では十分すぎるほどですが、太平洋側など乾燥が厳しい地域では加湿器の併用が必要なケースもあります。
メンテナンスについては、リモコンのランプがリマインダーになってくれるので管理しやすく、フィルター交換も女性一人で無理なくできる作業です。
市販フィルターをRAに貼っておくと純正フィルターの汚れを抑えられるので、手間を減らしたい方には特におすすめです(自己責任での使用になります)。
これから一条工務店で家づくりをされる方は、ご自身の地域の気候と生活スタイルを踏まえながら、さらぽかとうるケアのどちらが合っているかを宿泊体験などで確かめてみてください。

