一条工務店は「家は、性能。」というキャッチフレーズの通り、高気密・高断熱や全館床暖房など、住宅性能に強みを持つ大手ハウスメーカーです。
ただし、性能を追求するがゆえにデメリットも指摘されています。
今回は、一条工務店で家を建てる際に知っておきたいデメリットと注意点を分かりやすく解説します。
一条工務店のデメリット
1. 坪単価が高い
まずは、坪単価の高さです。
【価格の目安】
- 坪単価:70万〜90万円前後
- 30坪のグランスマートで2,600万円~が目安(建物本体価格のみ)
- ハウスメーカーの中では、中価格帯より少し上のクラスに位置する
一条工務店は標準仕様が非常に充実しているため、標準仕様=高額になりやすいのが特徴です。
ただし、全館床暖房や高性能サッシなどが最初から組み込まれているため、不要な人にとっては割高に感じることもあります。
💡お得に建てる方法を知っておこう
一条工務店には法人割引・親族紹介・知人紹介の3つの割引制度があります。これらを活用することで、数十万円〜数百万円の値引きが可能です。そのため、契約前に必ず確認しておきましょう。
→一条工務店の割引制度3つを徹底解説|法人割引・親族紹介・知人紹介の違いと活用法
2. 間取りやデザインの自由度が低い
性能を最優先しているため、設計の自由度は低めです。
具体的には、グランスマートの間取りは半マス(約45cm)単位でしか設計できないという制約があります。
【制約が生まれる理由】
- 高気密・高断熱・耐震性を維持するための構造上の制限
- 工場生産による規格化されたパーツ
- 変形間取り・大開口などが苦手
「もっと自由にデザインしたい」
「天井まである大きな窓で開放感のある家にしたい」
そんな思いが強い人には、残念ながら一条工務店は合わないことがあります。
実際、要望を伝えても「それはできません」と言われる場面が多いのも事実です。
💡「1マス」の実際のサイズを理解しておこう
一条工務店では「1マス=91cm」とされていますが、実は室内の有効寸法は壁の厚みを引くと約78cmほどになります。だからこそ、間取りづくりではこの“実寸”を理解しておくことが大切です。家具を置いたときに「想像より狭い…」とならないよう、事前チェックは欠かせません。
→ 一条工務店の1マス91cmはなぜ狭くなる?室内寸法の仕組みとグランスマート実測レポ
3. デザインが画一的になりやすい
一条工務店の家は、外観・内装ともに似た雰囲気になりやすいと言われます。
【よくある声】
- 「一条の家はすぐ分かる」
- 「もっと個性を出したかった」
- 「外観の選択肢が少ない」
確かに性能を優先するため、デザインのバリエーションは限られています。
💡デザイン重視なら他シリーズも検討を
一条工務店はシリーズによってデザインの自由度が変わります。大判タイルやルーバーなど外観にこだわりたい人向けのシリーズもあります。それぞれの特徴を比べて、自分が何を重視するのかに合わせて選ぶのがおすすめです。
→ 一条工務店シリーズ比較|後悔しない選び方ガイド
4. 工期が長くなりがち
一条工務店は部材の多くをフィリピンにある自社工場で生産し、船で日本へ輸送しています。
そのため、工期が長くなる傾向があります。
【工期の目安】
- 着工から完成まで:4〜6ヶ月
- 繁忙期はさらに延びることも
我が家の場合は、着工から引き渡しまで約5ヶ月かかりました。
一条工務店はギネスに認定されるほど契約数が多い人気メーカーです。
そのため、施工の順番待ちが発生し、思ったタイミングで工事が始められないこともあります。
【実際にかかった期間(我が家の場合)】
- ファーストコンタクトから引き渡しまで:14ヶ月
- 契約から引き渡しまで:12ヶ月
当時検討していた他社と比べると、一条工務店は家が完成するまでの期間が長めでした。
そのため、「できるだけ早く家を建てたい」という方には、ややスケジュールが組みにくいところがあります。
とくにお子さんの入学など、どうしても合わせたいタイミングがある場合は、早めに動き出しておくと全体にゆとりが生まれ、安心して家づくりを進められます。
5. メンテナンス費用が高額になりやすい
高性能な設備が多い分、将来的にメンテナンス費用が高くなる可能性があります。
【修理・交換が高額になると予測される設備】
- 全館床暖房
- 太陽光パネル・蓄電池
- 高性能サッシ
- ロスガード(換気システム)
床暖房は床下に埋め込まれているため、「部分修理がしにくい」という声もあります。
一方で、太陽光パネルは故障しても屋根材として使い続けるという選択肢があります。
同様に、床暖房が壊れたとしてもエアコン暖房に切り替えて生活することは十分可能です。
💡設備の運転音について知っておこう
一条工務店の家は静かだと言われますが、実際には設備の運転音が完全に消えるわけではありません。そのためロスガードや床暖房、パワコン、食洗機などの音について、音に敏感な人がどう感じるのかを、実体験ベースで紹介しています。
→ 一条工務店の設備は静か?実際に住んでわかった「うるさい設備」正直レビュー
6. オプション費用が高い
標準仕様は充実していますが、採用率の高い太陽光発電はオプションになります。
また、地盤改良など避けられない費用が別途必要になります。
【高額になりやすいオプション】
- 基礎・地盤改良
- 太陽光発電・蓄電池
- 床材の変更
- キッチンのグレードアップ
- トイレのグレードアップ
例えば、太陽光発電を採用すると約250万円のオプション費用がかかります。
さらに、キッチンの色をブラックにしたり、食洗機をフロントオープンにしたりと、希望を加えていくほど費用は増えていきます。
そのため、「標準仕様でどこまで満足できるか」が予算管理の大きな分岐点になります。
ただし、標準を選んだことで後悔しないよう、しっかり検討しておくことが大切です。
💡標準設備は慎重に検討しよう
我が家では、標準トイレを採用しました。しかし、見た目で尿の跡が分かるほど汚れやすく、実家や賃貸より掃除が大変だったリアルな住み心地を正直にレビューしています。
→ 一条工務店の標準トイレを選んで後悔。理由は”汚れやすさ”でした
7. アフター対応や施工品質に地域差がある
一条工務店は全国展開していますが、営業所や施工会社による品質差が出やすいと言われます。
【実際の声】
- 担当者の知識や提案力に差がある
- アフター対応のスピードが地域で異なる
- 下請け業者によって施工品質が変わる
一条工務店は部材の多くを工業化しているため「品質が均一」というイメージを持たれがちです。
しかし、現場での施工や担当者の対応は人によって変わるため、すべてが完全に均一というわけではありません。
一条工務店に向いている人・向いていない人

向いている人
- 性能重視で高気密・高断熱の家を建てたい
- 性能のためなら他は妥協できる
- デザインより快適性を優先する
- 光熱費を抑えたい
- 長期的なコストパフォーマンスを重視する
向いていない人
- 間取りやデザインの自由度を求める
- 個性的な外観にしたい
- 初期費用を抑えたい
- 早く家を建てたい
- 提案力の高いハウスメーカーを求める
まとめ:性能を重視するなら最有力、自由度を求めるなら不向き
一条工務店のデメリットは、性能を最優先する姿勢から生まれるものがほとんどです。
そのため、
- 「快適性・省エネ性能を重視する人」には非常に向いている
- 「デザインや自由度を重視する人」には向かない
という明確な特徴があります。
複数のハウスメーカーを比較し、自分たちの価値観に合った会社を選ぶことが後悔しない家づくりの第一歩です。
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