我が家は、一条工務店の中でも採用例が少ない「フキアゲ」という施工方法を取り入れています。
私たちは意図して選びましたが、中には気づかないままフキアゲになっていた、という施主さんもいるようです。
今回は、この「フキアゲ」がどんな施工なのか、そして私たちがなぜ採用したのかを紹介します。
小屋裏収納の使いやすさにも、太陽光発電の効率にも関わる、実はとても大切なポイントです。
一条工務店の「フキアゲ」とは
フキアゲとは、外壁を通常より上方向に延長することで、屋根の開始位置(軒の高さ)を上げる施工です。
屋根勾配そのものは変えず、外壁面を増やすことで屋根全体をせり上げるイメージです。

上の図は平屋のイメージ図ですが、1階の居室の天井高は変わりません。
変わるのは「天井と屋根の間=小屋裏空間」の大きさです。
フキアゲ施工を採用する2つのメリット
我が家がフキアゲを採用した大きな理由は、2つあります。詳しく説明していきます。
小屋裏が140cmのフラット空間になる
通常の小屋裏は、片流れ屋根の傾斜がそのまま天井になるため、端のほうが極端に低くなりがちです。
その結果、小屋裏収納をつけても、天井高140cmより低い部分が多くなると使いにくさが目立ってしまいます。
そこで役立つのが「フキアゲ」です。外壁を立ち上げて屋根全体を持ち上げることで、小屋裏収納を140cmのフラットな空間として確保しやすくなります。
デッドスペースが減り、収納としてしっかり活用できるのが大きなメリットです。
隣家の影が太陽光パネルに落ちにくくなる
屋根の位置を高くすると、隣家や周囲の建物からの影が太陽光パネルにかかりにくくなります。
特に隣地との距離が近い場合、影の影響を減らすことは発電量を確保するうえでとても重要です。
平屋では、隣家が二階建て以上だと冬場はどうしても影が落ちてしまいます。
太陽光パネルは一部でも影がかかると発電効率が大きく落ちると言われているため、それを避ける目的で屋根の位置を高くしたいと考えました。
当初は基礎を高くする「高基礎」案も検討しましたが、コストが大きくなりすぎて断念。
その点、フキアゲなら高基礎よりも費用を抑えつつ、必要な高さを確保できるのが魅力でした。
フキアゲ施工を採用するデメリット
施工費用
我が家の事例では、フキアゲ施工そのものに費用はかかりませんでした。
ただし、外壁を延長した分だけ外壁面積が増えるため、「外壁割増」として別途費用が発生します。
| フキアゲ施工費 | 無料 |
| 外壁割増(増えた面積分) | 191,000円 |
※施工事例。建物の規模や仕様により異なります。
これに加えて小屋裏収納自体のオプション費用が必要になります。
「収納スペースの拡大」と「太陽光発電の効率向上」というメリットを天秤にかけて検討してみてください。
外観への影響
フキアゲで外壁が立ち上がる分、建物全体が縦に大きく見えるようになります。
これをスタイリッシュと感じるか、重たく見えると感じるかは人それぞれです。
平屋でも、外から見ると二階建てのように見えることもあるため、事前に外観パースで高さのバランスをしっかり確認しておくと安心です。
小屋裏は「断熱外」
フキアゲというよりも小屋裏収納のデメリットになりますが、断熱区画の外になるため、夏は高温・冬は低温になります。
熱に弱いものや精密機器の保管には向きません。
季節物や使用頻度の低い荷物の収納がおすすめです。
窓に影響する
フキアゲで屋根の位置が高くなると、窓の上端から屋根までの距離が長くなります。
その結果、採光制限に引っ掛かってしまい、屋根の形状を一部変更する必要がありました。
また、これはフキアゲそのものの影響ではありませんが、必要な換気量を確保するために窓の種類を変更するなど、細かな調整も発生しました。
まとめ:こんな方におすすめ
フキアゲは、小屋裏収納の広さをキープしたまま収納力を高めたい方や、太陽光パネルの効率を最大化したい方に有効な施工です。
特に旗竿地などの隣家が近い土地や平屋では、検討する価値が十分にあります。
- フキアゲ施工で小屋裏の天井高がどう変わるか
- 外観パースでの高さバランス
- 外壁割増の正確な見積もり
これらを担当の設計士さんに早めに相談し、後悔のない家づくりを進めてくださいね。
※施工にかかる費用は、地域や時期によって異なります。正確な金額は見積もりを確認してください。

